今回のWiLLのテーマは集中力です。
集中力というと、一点集中すべきことと、
それに向ける時間に対して、意識を向けることだと思っております。
これは、虫眼鏡で太陽の光を集めて、
黒い紙にレンズの焦点を合わせると紙が燃えるのと、似てるような気がいたします。
太陽の日差しが真っ直ぐ大地に均等に当たることに対して、凸レンズで光を屈折させて、
真ん中の一点に集中させる事になりますが、それはとても大きな力となって紙を燃やすことが出来ます。
逆に同じレンズでも、凹レンズというものがあります。
真ん中が薄くて外側に広がるようにカーブを描いているレンズです。
これで太陽の光を集めようとしても、今度は逆に光が分散してしまいます。
そのため、どれほど日差しが強くても、
焦点が一箇所に集まるということはありませんから、黒い紙は燃えることはありません。
また、ただのガラスに置き換えると光はそのまま素通りし、そのまま紙に光が当たるだけです。
このレンズの働きを見ますと、集中とリラックスの関係のように思えてなりません。
私たちが物事に集中する時も、凸レンズと同じように、
今まで培ったものがその瞬間、一点集中となりますから、
まさしく大きな力を発揮することになります。
これは、人体の働きで言いますと、交感神経が働いてる状態です。
心身共に緊張している状態です。
緊張に対してのリラックスは、
そのまま交感神経のアクセルに対して、副交感神経のブレーキの働きといえるでしょう。
集中する時には緊張が伴いますが、そのときは交感神経が限りなく働かなければなりません。
試験や何か大事な発表会の時には緊張します。
それが上手く行くように練習を重ね、また事前の資料をまとめ、当日に備えます。
そして、その時の状態は大きな力を発揮しますが、限られた時間内での働きです。
しかし、これの状態を持続させていくということは、とても困難です。
例えば鉄棒でぶら下がっている状態を想像してみてください。
それは高さ10mのところにあります。
安全のため、下にはマットが敷いてあります。
体力にゆとりがあるうちは、まだ通常の気持ちで出来るかもしれません。
しかし、だんだんぶら下がってる状態が苦しくなってくると緊張します。
落ちたくないからです。
自然に指先に意識が集中していくでしょう。
しかしこれには限界があります。
よほど訓練された人でも、5分〜10分後には自分の体を支えきれずに転落してしまうでしょう。
これは体力の問題もありますが、それと共に集中力には限界があるということです。
野生動物の姿はどうでしょう。
草食動物たちは草花をむしゃむしゃ食べます。
その時の姿はリラックスしています。
しかしそこに肉食動物が襲ってきたら、どうなるでしょう。
一瞬のうちに交感神経が働き、極度の緊張感の元、逃げることに集中し全力で逃げ去ることでしょう。
肉食動物は滅多に草食動物を襲いません。
何日も空腹感に耐えています。
しかし獲物を見つけた時には爆発的な力を発揮し、一瞬の集中力のもと草食動物を捕獲します。
おそらく自然界の中でも集中力が必要な状態は、ごくわずかな時間です。
それ以外の時間はというと、程度の差はあれ、リラックスしてる時間だと言えるのではないでしょうか。
それを考えますと、私達の生き方も集中するということは大きな緊張感を伴いますから、
それを長時間続ける事は肉体にも脳にも、そして心にも大きな負荷がかかっていきます。
普段はリラックスしてる状態がいいのです。
リラックスは解放です。
日常の普段の姿はストレスを感じない、リラックスして心が解放されてる状態がいいのです。
そして必要な場面で集中力が高められるように、意識が働けばいいのです。
人生は緊張と弛緩の繰り返しです。
そのバランスは5対5ではなく、1対9ぐらいで良いのかもしれません。
現在はストレス社会と言われております。
人によっては過剰なまでの緊張にさらされているのです。
その中の何割の方は、そのプレッシャーに耐えられず、
またその緊張による集中力がその人の能力を超えてしまいますと、心も体も壊れてしまいます。
私たちは心豊かな人生を送らなくてはなりません。
そのためには、これらのバランスが取れた生き方を目指さなくてはいけないと思います。
集中力が過剰に続くと人間は、いわゆる興奮状態が強く働きすぎてしまう状態になってしまいます。
それは決して良い状態を生みません。
私たちは一度立ち止まって、心を豊かに生きるために、
このような心のバランスを見直す必要があるのではないでしょうか。
【波動エネルギーを 心身の健康と運勢に生かす】SE研究所 穂苅秀郎
1957年松本市生まれ、長野市在住。幼少より目に見えない世界、不思議な世界に興味があり、やがて高橋信次氏の著書に出会い、あるべき人間の姿の真髄と、目に見えない世界を読み解く世界に触れて大きな衝撃を受ける。以来、心の正しさと、波動を高める探求を続ける中でダウジングによる波動測定、波動改善技術を確立し、2005年にSE研究所を設立、現在に至る。上越を始め長野、東京、全国各地で「心と波動の勉強会」を開講。また個人相談も行い、多くの人々を悩みの解決へと導く。穏やかで愛情溢れる波動測定、改善技術には定評がある。