今回のWiLLのテーマは「今ここ」です。
「今ここ」の「今」は現在を指します。
「ここ」は場所を指します。

その二つを合わせると、現地点の居場所を示します。
私たちは、行動の規模の違いはあれ、常に動いて生きています。
昨日、今日、明日と様々な場所へと動いております。
その場所は、その時間帯によって常に変化しています。
また、仮に同じ場所に居続けていても、全く同じ風景ではありません。

もう一つ別な意味合いもあります。
それは心の内面に描かれる姿です。
楽しい時には、見慣れた風景であっても楽しく感じます。
辛かったり悲しかったりする時には、いつもの見慣れた風景が、色彩を失った、薄暗い灰色になります。

また同じ時間、同じ場面を他の人と共有していても、
置かれている立場、状態によって心の中に映る情景は異なります。
楽しい心の状態の人には楽しい情景が、希望を持つ人には希望として浮かぶ情景があります。

しかし、何か大きな悩みや苦しみを持っている人には、同じ空間を共有しても、
楽しく、希望のある情景は浮かばないでしょう。

仏教の言葉に「一念三千」という言葉があります。
これは、人の心の状態を表しているのですが、
お釈迦様が説法を説かれていた当時のインドでは、無限大というものを三千という言葉で表現していたようです。

人の心は、常に一つの状態に留まっていない。
それは丁度、空に浮かんでいる雲のようなもので、その瞬間、瞬間の姿は二度と同じになる事はない。
一見同じに見えるものであっても、同じ位置、同じ場所に同じ形状で留まることは全く出来ないわけです。

人の心も同じように、一箇所にとどまり、一つの想いを保つということは、全く出来ないのです。
その意味では、人の心もまさしく無限大に変化するわけです。

その様に常に人の心は揺れ動き、その心の状態で行動も決まってきます。
それだけに、感情のままに心が流されてしまいますと、人としての正しい行動を失ってしまいます。
感情に押し流され、理性を失ってしまいますと、一般常識での善悪の基準からは大きく外れてしまいます。
さらに自制心が外れてしまいますと、人に迷惑をかけてしまいます。
最悪、犯罪に走る人もいるのです。

その様な行動をする人たちは、今のその瞬間にある心の軸が傾いている、もしくは揺れ動く不安定な状態にあるのです。
心の軸とは、太陽から降り注ぐ光の柱です。
それは善なる意識として、垂直に降り立っています。そこに意識を合わせるのです。

心の軸が安定してる人は、常に自分の心の中心に理性と自制心を持ち続けています。
それを前提にした人生への価値観と、心の指針を持ち合わせているのです。
その心で自分自身を見つめ、周りを見ています。

そのようにして様々な事象、誘惑、人の言動に振り回されないように、
自分自身の軸をしっかりさせ、その上に行動規範を置くのです。
しかしそれは、自分を頑固にすることではありません。

例えば、樹齢を重ねた大木は、自然の風雪に耐えて、何年もかけながら成長していきます。
時として大きな台風や大雨などの災害があると、脆くも根元から倒れてしまうことがあります。
今まで築いたものが、一気に崩れ去ってしまうのです。

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉があります。
稲穂は見た目は細くても、しなやかさと弾力性があります。
台風が来ても、決して折れたりしないのです。
倒れても起き上がる力があります。

人の心も同じだと思います。
大きな力が加わっても、緩やかに受け流すことができ、決して心は折れない。
それは臨機応変に受けられる、柔軟性のある心です。

大きな心と包容力で、どんな圧力があっても耐えられ、復活出来るような心です。
それは信念の基づいた心の強さです。

理想として未来にその姿を求めるのではなく、まさしく「今ここ」にその心を持ち、
それを軸として、未来永劫に持ち続けることが大事なのではないかと思います。


【波動エネルギーを 心身の健康と運勢に生かす】SE研究所  穂苅秀郎

http://selabo96.com

1957年松本市生まれ、長野市在住。幼少より目に見えない世界、不思議な世界に興味があり、やがて高橋信次氏の著書に出会い、あるべき人間の姿の真髄と、目に見えない世界を読み解く世界に触れて大きな衝撃を受ける。以来、心の正しさと、波動を高める探求を続ける中でダウジングによる波動測定、波動改善技術を確立し、2005年にSE研究所を設立、現在に至る。上越を始め長野、東京、全国各地で「心と波動の勉強会」を開講。また個人相談も行い、多くの人々を悩みの解決へと導く。穏やかで愛情溢れる波動測定、改善技術には定評がある。


≪ SE研究所 所長 穂苅秀郎さんのこと