Focus your consciousness here now
どこへ行こう?
行き先を決めようか?
未知の場所なら..
行き先なんて...
わからないよね?
決まっているのは
今ここにいる...ってこと
アメリカで行われた心理学の研究によると、私たちは1日に6万回も思考しているそうです。
何かの選択をして決定するまでには1日に35,000回以上ともいわれ、常にストレス状態。
普段の生活の中で選択して決定することなんて無いと思われがちですが、実は朝起きる瞬間から思考が働いていたのです。
『起きようか…あと5分寝ようか…』
と布団の中で目が覚めた瞬間から選択が始まっていて、それを決定するまでに脳が働きます。
私の場合は、布団から出て家の中を歩きながら考え事をしてしまいます。
『今日は一番最初に何をしたら良かったかな?忘れちゃいけない重要なことは無かっただろうか?』
そんなことはカレンダーのメモを確認すれば良いことなのに、わざわざ考えてしまいます。
おまけに、
『今日はどの服を着て行こうかな?』
などと、どうでもいいことまで考えてしまい、
トイレに入ってからも、あれこれ考えています。
私の脳は常に思考していないと気が済まないようで、一日中働いています。
実はこの思考、まだ起こってもいない未来の空想でしかないんですよね。
今日の予定をあれこれ考えて「今ここ」に集中していないのです。
どんなに重要な予定が入っていたとしても、それは数時間後の未来のこと。
いつものルーティンで予定表(iPhoneのカレンダーに書き込んでいます)を見るのですから、スマホを手にしてから考えれば良いことです。
トイレの中で思い出そうとするよりも確実なはずなんです。
「心ここにあらず」という言葉があります。
心配事や考え事をしていて心が他のことにとらわれている様子を言葉にしたものです。
目の前のことに集中できていないので、「今ここにあらず」とも言い変えられます。
「今ここ」の状態にするには、環境を変えることが近道です。
環境といっても大袈裟なことではなくて、
ひとりになれる時間を作ったり、ヨガや瞑想をしてみるのも良いでしょう。
無心になれて「今ここ」の感覚が気持ち良く感じられます。
私はヨガを続けているのですが、自分の身体がブレているときは思考も落ち着いていないときで、
気が散らかっていることを知らされます。
瞑想でも良かったのですが、体が硬いのでストレッチも兼ねてヨガを続けています。
ヨガも瞑想も呼吸に集中するので、「今ここ」を感じやすいと思いますよ。
体のバランスは心のバランスでもあります。
心が乱れていると、体の軸もブレていて、それがはっきり分かるヨガは本当におすすめ♪
自分自身を知ることができますよ。
では、今ここに集中することは良いことだと分かったけれど、
「今ここ」の大きな落とし穴があることも忘れてはいけません。
例えば誰かに、愚痴を聞かされたりネガティブな相談をされることはありませんか?
よく相談される…という人は、人の話を真剣に聞く心の優しい人だと思います。
ですが、話の内容がネガティブなことだったら、時間にしてどのくらい聞いていられますか?
何時間でも聞いていられるのはプロのカウンセラーだけかもしれません。
プロは聞く技術を持っている話を聞く専門家です。
カウンセリングの仕事で慣れている人でない限り、何時間も聞いていることは難しいでしょう。
その証拠に、話を全部聞き終わっていないのに、相談者の話を遮ることを言ってしまいます。
良いアドバイスをしようとして、話している最中に次に話すことを考えているからです。
「今ここ」に集中して相談にのっているように見えて、実際には、自分が話す内容に意識が向いています。
そもそも、相談者が何時間も話しているという場合は、相談というより愚痴を聞いてほしいだけなのかもしれません。
音楽を聴くように聞き流すことができればカウンセラーになれますね。
相談者が友達だったら、真剣に話を聞くしアドバイスもしてあげたいと思うのが普通です。
それがネガティブな愚痴だったとしても、聞いてあげたいと思いますよね。
しかし、そこに「今ここ」の落とし穴があったんです。
共感してあげることが優しさだと思って付き合っていると、あっという間に時間が過ぎていきます。
自分の時間が奪われるだけなら良いのですが、
恐ろしいことに、心まで奪われているのです。
「今ここ」に集中して相談者の話を聞くことは良いことですが、
いつの間にかその人と同じく、心の中がネガティブな感情で満たされてしまいます。
一旦ネガティブになってしまうと、ポジティブに引き上げるにはたくさんのエネルギーが必要です。
いつもの自分に戻ろうとして心身のエネルギーが消費されます。
そしてエネルギー不足の疲れた状態になってしまうのです。
話を聞いてただけなのに何だか疲れたな…
というときは、知らず知らずに「今ここ」の空気(波長ともいう)に同調しているのです。
そうならないようにする方法があります。
「つらい、悲しいと思っているのは相談者。話を聞く人は、辛くもないし悲しくもない」
と考えることです。
それは決して冷たい人になるわけではありませんし、自分の身を守るためにも必要な考え方だと思います。
そうは言っても、仲の良い友だちとなると同調しちゃうんですけどね…。
相談を受けるときは、
「あなたはあなたのままでいいですよ」
と前提を置いてから話を聞くことをおすすめします。
また、誰かに相談や愚痴を聞いてもうことがあったら、この言葉を思い出してくださいね。
「今ここ」とは、過去や未来ではなく、「今生きているこの瞬間」に意識を集中させ、
そこには善悪の判断も先入観もなく、ありのままを受け入れることです。
だからといって、過去を振り返ってはいけないとか、未来の願望を抱いてはいけないということではありません。
楽しかったことを思い出して心を気持ちよくさせるのは良いことです。
未来を想像することは今を頑張るためにも必要です。
「今ここに集中する」という意味は、決して、無感情になることではありません。
思い出に浸っている自分、未来を夢見ている自分の「今ここ」のありのままの姿を楽しむことだと思います。