Feel the rhythm of your heart


ぴょん、ぴょん、、、
 リズムにのって
   走り出そう

秋に向かって流れるリズム
 森が紅くなっていく音?
足音に合わせて
    サワサワサワ・・・
  ぴょん、ぴょん、、、
心のリズムを感じてみる

 

 

初めて五十肩になりました。
正式には肩関節周囲炎という病名で、40代で症状が出れば四十肩、50代で症状が出れば五十肩と呼ばれています。
発症した年齢によって呼び名が違うだけで、症状には違いはありません。

ただ、痛みには個人差があるようです。
痛みを感じやすい人もいれば感じにくい人もいて、四十肩・五十肩を経験した人に聞くと、
病院と鍼治療や整体に通うくらい痛かったと言う人もいれば、違和感程度の痛みで知らないうちに治っていたと言う人も。
私は前者、かなり痛みに弱いらしい。

夜も眠れないくらい痛かったという人の話を聞くと、共感することが多くてなんだか安心します。
”髪の毛が結べない”
”着替えに時間がかかる”
”洗濯物が干しづらい”
”素早く車のシートベルトができない”
”横に置いた荷物が取れない”
”目の高さの棚にある物が取れない”
など、「それ、わかる〜」と共感できて、この痛みは私一人ではないことに安心します。

慢性期は常に痛いわけではないので、ふと痛くなる方向へ動かしたときに「うっ、、」となる日が今も続いています。

この五十肩は、急性期→慢性期→回復期と症状が変化して、1年くらいで自然に治るとされています。
ギックリ腰のようにある日突然くるものでもなくて、少しの違和感から徐々に痛み出して急性期に入ります。
私は急性期前の違和感がある時期に無理をしてしまったので、痛みの減る回復期に入るまでには時間がかかりそうです。

 

人の感情にも同じようなことが言えます。

ショックな出来事や嫌なことがあった日にはズーンと落ち込むことがあります。
五十肩の急性期のようなもので、心がとても痛くなります。

痛くて腕を動かせない五十肩と、心が元気になれず何もしたくない状態は似ています。
食欲が無くなったり眠れなくなったり、人によっては頭痛や腹痛、熱を出す人もいます。
心の炎症は体にもあらわれます。

 

心の痛みの度合いで直ぐに回復する場合もありますが、それは人それぞれです。
早く回復する人もいれば、ゆっくり回復していく人もいます。

ただ、共通して言えることは、
落ち込んでいるときにはとことん落ち込んで、回復期が来るのを待つのが良いということです。

家族や友人に落ち込んでいる人がいたら、無理に元気づけるよりも、
「落ち込みたい時期なんだな」と理解してそっと寄り添ってあげましょう。
特に、ゆっくり派の人には、こちらもゆったりと構えて接するのが良いと思います。

 

急性期→慢性期→回復期と、人それぞれ期間は違うけれど、
回復するまでには一定のリズムがあります。

このような心のリズムは目に見えるものではないので、自分以外の人のリズムを知ることは難しいです。
慢性期が長い人の場合、すでに回復していると勘違いして接して傷つけてしまうこともあります。
そっと寄り添う時期は慎重にしたいものですね。


さらに、最もしてはいけないことがあります。
それは、自分のリズムを知らないでいる場合に起こります。
自分の心が傷ついていることに気づかないでいる場合にも起こります。

 

五十肩の急性期に入る前の話をしましたが、心にも同じことが言えるでしょう。

この時期にチクチクと少しの痛みを感じている場合があります。
自分のリズムに気づかないので、このチクチクが何なのかがわかりません。

「私さえ我慢すれば」
「言いたいけど黙っていよう」
と心が叫んでいるのに、その声を無視することはありませんか?

心の声を無視してしまうのは、
その場をうまくやり過ごそうとして調子を合わせ、その場しのぎになっているからです。
その場しのぎは自分自身に対して誤魔化していることになります。

心に嘘をついて無理をしてしまっているのです。
無理をするとどうなるか・・・。

急性期には積み重なった嘘が心の痛みとなって発症します。
ある日、ちょっとしたことが引き金になり、心に隠していた何本もの針が一斉に胸を突き刺すのです。
1本ならチクッで済みますが、針の数が多ければ多いほど痛みは強いでしょう。

そこで初めて、自分の心が傷付いていることに気づきます。
自分を誤魔化して無理をしていたことにも気づきます。

ですが、気づいたところで心がすぐに元に戻るわけではないので、ある程度の期間は心の炎症と向き合わなければなりません。
勇気を出して自分自身と向き合い、一つ一つ針を抜いていけば回復するのですが、
まずは、回復期までの自分のリズムを知ることも大切です。

どのくらいの痛みなら急性期に何日かかるか、自分は慢性期が長い方なのか、回復期に入っても心の傷は深いのか、
などの完全に回復するまでのリズムを知るのです。

人生の経験が浅い頃は、上手にリズムをつかむことは難しいでしょう。
それなら家族や信頼できる人に相談して、客観的なアドバイスをもらってください。
案外、自分のことは分からなくても人のことは分かるものです。

そのときに大事なことは、急性期にアドバイスをもらわないことです。
落ち込みたい時期はとことん落ち込んで、慢性期〜回復期になるのを待って話をしてみましょう。
ただ、「意見を押しつけないでほしい」「回復するまでの自分のリズムを知りたい」とお願いするのです。

家族ともなると、心配が先に立って余計な話が多くなるものです。
相談されたからには最高のアドバイスをしたいと思うのが家族です。
そして「相談しても意見を押し付けてくるから嫌!」…となり、夫婦間、親子間の溝ができてしまうことも少なくありません。

そうならないためにも、
「自分が落ち込んだときの心のリズムが知りたいから客観的に見ていてほしい」
とお願いするのが良いと思います。
心のリズムや癖を知ることができれば、次に起こったときの対処法やコツがつかめるはずです。

 

また、このリズムをつかむ方法があります。
それは、好きな音楽を聴くことです。
「音楽=リズム」なので、心に響く音楽が心のリズムの調整にも役立つのです。

何もしたくない急性期でも、自然と耳から入ってくる音楽は心に振動を与えてくれます。
あくまでも、自分の好きな音楽を聴きましょう。
急性期→慢性期→回復期のサイクルが早まるかもしれませんね。

できれば、急性期になる前のチクチク段階で気づくのが一番です。
体に症状が出る前に、
我慢していることはないか、自分に嘘をついていないか、
自分自身を見つめてみてください。

WiLLテーマ「リズム」